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宇宙太陽光発電の電気を「選ぶ」未来へ。UPDATER、「宇宙太陽光発電×電力カラーリング」の未来構想を発表

宇宙太陽光発電×電力カラーリングで、宇宙から届く電気を「選ぶ」未来がくる?

当社は、4月1日を夢を発信する日にしようとするApril Dreamに賛同しています。このプレスリリースは「株式会社UPDATER」の夢です。

ライフスタイルから社会のアップデートを目指す株式会社UPDATER(本社:東京都世田谷区、代表取締役:大石英司)は、京都大学大学院情報学研究科 梅野健教授との共同研究で開発した無線電力識別技術「電力カラーリング」を応用し、宇宙太陽光発電(SBSP)と組み合わせた将来のエネルギーインフラを検討し、その構想をApril Dreamとして発表いたします。

本構想は、UPDATERが推進する「顔の見える電力」のコンセプトを宇宙空間にまで拡張するものです。独自のカオス通信技術等を用いた「電力カラーリング」により、宇宙から降り注ぐエネルギーに識別子(ID)を付与。これにより、数多の送受電が混在する空間においても、 特定の設備が「自分たちのための電力」を正確に識別して受電できる、新たなエネルギー社会の可能性を提示します。


※本画像は生成AIを使用したイメージです。

宇宙太陽光発電と世界の研究動向


宇宙太陽光発電(SBSP)は、高度約36,000kmの静止軌道などで発電し、地上へ無線送電する次世代エネルギーシステムです。英国政府の最新報告書では2050年までにピーク電力需要が119GWへ倍増すると予測されており※1、年間平均95.7%という高い設備利用率を誇るSBSPは、極めて安定したベースロード電源の有力な選択肢として期待されています※1。

宇宙空間では大気減衰や夜間がないため、地上太陽光と比較して約10倍から最大13倍の発電ポテンシャルを有します※2。最大の課題であった輸送コストも、SpaceX等の再利用ロケットや電気推進を用いた軌道往還機(OTV)の併用により、ロケット単独での輸送と比較して約44%のコスト削減が可能であると試算されています※3。現在、JAXA関連団体による2025年度の実証実験※4や欧州宇宙機関(ESA)のSOLARIS計画など、世界的な開発競争が加速しています。土地利用効率を最大化し、大規模蓄電インフラへの依存を低減するSBSPは、エネルギー安全保障を担保する究極のエネルギーとして注目されています。

※1 英国エネルギー安全保障・ネットゼロ省(DESNZ)|Feasibility of Small-Scale SBSP Systems for Early Market Adoption|2025年|https://assets.publishing.service.gov.uk/media/698f167c7da91680ad7f43ad/SBSP-enabled-pathways-to-net-zero-final-report-raf036-2425.pdf
※2 一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構(J-spacesystems)|Current Status of Space Solar Power Systems (SSPS)|2023年8月|https://www.jspacesystems.or.jp/jss/wp-content/uploads/2023/08/ISTS2023_SSPS.pdf
※3 宇宙太陽光発電学会|大出力電気推進を用いた宇宙太陽発電衛星の輸送コスト評価|2016年|https://www.jstage.jst.go.jp/article/sspss/1/0/1_74/_pdf
※4 金沢工業大学|【宇宙空間における世界初の無線送受電実験に向け】衛星搭載用レクテナの評価実験を金沢工業大学で実施|2025年1月|https://www.kanazawa-it.ac.jp/kitnews/2025/0115_rectenna.html

宇宙太陽光発電×電力カラーリングの物語


■STORY~宇宙太陽光発電×電力カラーリング~



朝、キッチンでコーヒーメーカーのスイッチを入れる。その瞬間、スマートフォンに小さな通知が表示される。

「現在の電力:宇宙太陽光発電1号」

宇宙でつくられた電気が、このキッチンに届いている。地球の上空では、発電衛星が昼夜を問わず電気をつくり続けている。



つくられた電力は無線で地上に送られ、街へ届く。電力を届けるのは「無線電力ネットワーク」だ。

このネットワークには、実にさまざまな電力が存在している。

風力の電力。地上太陽光の電力。宇宙でつくられた電力。



それぞれの電力は識別でき、ネットワーク内を飛び交っている。家電やEVは、その中から自分が契約している電力だけを受け取る。スマートフォンが自分宛ての通信だけを受信するのと同じだ。

街を走る配送ロボットが、信号待ちのあいだ静かに充電を始める。ケーブルはつながっていない。無線電力ネットワークを流れる電力の中から、そのロボットに割り当てられた電力だけが選ばれている。



駐車場に停めたEVも同じように充電される。アプリを開くと、「どの電気を使うか」が選べる。

「今日は宇宙太陽光の電気にしてみよう」

ボタンを押すと、車は宇宙から届く電力だけを受け取り始める。

この仕組みは、街の暮らしだけにとどまらない。

送電線が引けない場所や、動き続ける対象にもエネルギーを届けることができる。



例えば、災害によってインフラが分断された街。地上に受電装置を設置するだけで、宇宙から送られた電力が医療機器や通信設備に届く。空を飛ぶモビリティや宇宙に存在する設備同士も、同じ電力ネットワークの中でエネルギーをやり取りしている。



電力に「誰のものか」という識別子がある世界では、エネルギーは場所に縛られない。

かつて家には「コンセント」という設備があった。 そんな時代を、人はいつか思い出せなくなるかもしれない。

いまや電気は、空間を流れるエネルギーの中から選ぶものになった。かつて通信が、電話線からインターネットへ変わっていったように。



※使用されている画像は生成AIを使用したイメージです。

■解説~宇宙太陽光発電×電力カラーリング~

※本画像は生成AIを組み合わせて使用したイメージです。

宇宙太陽光発電は、無線送電を前提とした新しいエネルギーの形です。もしこうした無線送電が社会に広がれば、無線電力ネットワークを伝わるさまざまな電力の中から「自分が選んだ電力だけを利用する」未来が訪れるかもしれません。それは、無数の電波が飛び交う空間で、自分のスマートフォン宛のデータだけをWifiを通じて受信する仕組みに少し似ているのではないかと考えました。

ケーブルから解放され、EVや家電が目に見えない無線電力ネットワークから電力を受け取る。都市インフラや工場設備が、用途に応じて電力を選ぶ。そんなエネルギー社会を想像すると、少しワクワクしてきませんか。

UPDATERは、「顔の見える電力」というコンセプトが、将来こうした新しいエネルギー社会へと広がっていく可能性にも思いを巡らせています。その一つのヒントとして、京都大学との共同研究で進めてきた「電力カラーリング」の技術があります。

未来のエネルギーの姿は、まだ誰にも分かりません。だからこそ、想像することから始まるのかもしれません。

UPDATER×京都大学で研究する「電力カラーリング」


膨大な無線電力が飛び交う未来において、電力を安全かつ正確に「識別」し、特定の利用者に届ける鍵となるのが、UPDATERと京都大学大学院情報学研究科(梅野健教授)が共同研究を進める「電力カラーリング」技術です。これには以下のような2つの技術があります。

①ラジオの選局に似た「周波数」の割り当て

「磁界共振方式」と呼ばれるワイヤレス給電技術を活用し、送電側と受電側の共振周波数(波長)を一致させることで、特定の機器にのみ電力を届ける仕組み。

②混信を防ぐ「カオスCDMA」技術の応用

空間に複数の電力が飛び交った際の「混信」を防ぐため、梅野教授が長年研究してきた「カオスCDMA」という高度な符号化(暗号化)技術を無線電力に応用。複雑な符号を電力に持たせることで、同じ空間で複数の電力を同時に送り分けることを可能にします。

本研究は2021年に「周波数送り分けによる無線電力の識別」において、世界初の概念実証に成功しています※5。

また、本技術の根幹をなす「給電装置および電力給電システム」については、日本(特許第7036333号)※6、米国(U.S. Patent No. 11791668B2)※7に加え、中国(公告番号:CN113574767B)※8でも特許を取得しており、将来的な国際標準化も視野に入れています。

※5 株式会社UPDATER(当時:みんな電力)|京都大学との共同研究で世界初の「無線電力カラーリング」に成功|2021年2月|https://minden.co.jp/news/2021/02/15/3591
※6 株式会社UPDATER|みんな電力との共同研究「電力カラーリング」で特許を取得|2022年4月|https://minden.co.jp/news/2022/04/04/6356
※7 株式会社UPDATER|京都大学との共同研究 「電力カラーリング」で米国特許を取得|2023年12月|https://www.updater.co.jp/news/pressrelease/20231214/
※8 株式会社UPDATER|京都大学との共同研究 「電力カラーリング」で中国特許を取得|2025年6月|https://www.updater.co.jp/news/pressrelease/20250617/

今後の展望


ワイヤレス給電は、EV、ロボット、IoT機器など幅広い分野での活用が期待されています。UPDATERは、京都大学との研究成果を基に、企業や研究機関との連携を通じて、実証実験、国際標準化、社会実装に向けた取り組みを進める考えです。将来的には、宇宙太陽光発電を含む次世代エネルギーインフラにおいて、空間を流れる電力を識別して利用できる社会の実現に貢献していきます。

■株式会社UPDATERについて

2021年10月1日にみんな電力株式会社より社名変更。ソーシャル・アップデート・カンパニーとして、法人・個人向けに SXサービスを提供する。独自の特許ブロックチェーン技術を活用し、世界で初めて電力トレーサビリティを商用化した再エネ事業「みんな電力」は、国内トップクラスのプラットフォームとなっている。「顔の見えるライフスタイル」の実現のため、ウェルビーイング事業「みんなワークス」、エシカル調達事業「TADORi」などを展開。第4回ジャパンSDGsアワード内閣総理大臣賞、2021年度 NIKKEI 脱炭素アワードにおいてプロジェクト部門大賞など受賞歴多数。

株式会社UPDATER会社概要

所在地: 東京都世田谷区三軒茶屋2-11-22 サンタワーズセンタービル8F
代表取締役: 大石 英司
設立: 2011年5月25日
資本金:1億5,382万5,500円(資本準備金1億9,773万9,500円)※2025年12月19日現在
事業内容: 脱炭素事業「みんな電力」ほかウェルビーイング、生物多様性等のSXサービスを展開
コーポレートサイト:https://www.updater.co.jp/

■本件のお問い合わせ先 

株式会社UPDATER 戦略広報部(豊島・上田)
TEL:03-6805-2228(受付時間 平日 11:00~15:00)
E-mail:pr@minden.co.jp