
東大×UPDATER、家庭の電力データを再現するAIモデルを共同開発し、利用可能とする“日本初”の試みを実施
家庭の電力需要データを学習したAIモデルをWEBから生成・利用可能
東京大学 大学院工学系研究科 田中謙司研究室(文京区本郷、以下 田中研究室)と株式会社UPDATER(本社:世田谷区三軒茶屋、代表取締役:大石英司)は、家庭の電力使用パターンをAIで再現する「電力需要データ生成AIモデル※1」を共同開発しています。今般、家庭の電力需要データを拡散モデルで学習したAIモデルを日本で初めて※2WEBサービスを通じて利用可能にする試みを行うことをお知らせいたします。
なお、AIモデルによる仮想の需要データの生成は、WEBサービスにて提供し、AIモデルそのものの利用についても個別の問い合わせにより利用用途を加味した上で提供を行います。
このAIモデルは、家庭の実際の電力使用データを使わなくても、“本物そっくり”に家庭の電気使用データを再現できるのが特長で、個人情報を守りながら、次世代の省エネ・節電サービスの開発に役立つと期待されます。
同研究は、2025年3月18日〜20日に開催された「令和7年 電気学会全国大会」にて発表し、この度、公開を開始しました。
※AIモデルは、生成AIの中でも特定のタスクを実行するために訓練されたプログラムのことです。「AIの頭脳そのもの」であり、何に特化して学習させたかによって違うモデルが存在します。
※東京大学 大学院工学系研究科 田中謙司研究室による自主調査による

「家庭の電力需要データ」はエネルギー管理システムの最適化や需要予測、スマートグリッドの計画など多様な研究分野で重要な役割を担っています。データを活用することで以下のようなサービスを実現することができ、家計にも環境にも優しいエネルギーの未来を実現できる可能性があります。
高度な節電・省エネサービスの登場
研究や開発が進むことで、個々の家庭に合った電力使用最適化サービス(例:電気代が高くなる前にアラート、AIによる冷暖房自動調整など)が普及。
再生可能エネルギーとの高度な連携
太陽光発電や蓄電池と組み合わせた自家消費の最適化がより身近になり、エネルギーの自立性・環境性が向上。
電力システムの安定とコスト抑制
上記のようなサービスが普及することで、社会全体での電力需給バランスの安定に寄与し、停電リスクの軽減や電力コストの平準化にもつながる。
しかし、家庭の電力データは生活習慣や在宅状況などの個人情報を含むため、プライバシーの観点から外部提供が難しく、研究コミュニティでは、実データに基づく解析やモデル検証が十分に行えないという課題がありました。
今回のAIモデルは、こうした課題を乗り越えるブレークスルーになる可能性があります。AIを活用することで、実データを使わずに、実際の電力使用に近いデータを再現することでプライバシーを侵害せずに検証や開発を進めることができます。これにより、エネルギー分野の技術革新が加速し、消費者にとっても、よりスマートで快適な暮らしを実現するサービスの普及が期待されます。

<電力需要データ生成AIモデルの特長>
1. “実データそっくり”の高精度な再現
画像生成などで使われる「拡散モデル」を応用し、30分刻みで日々の電力使用パターンを忠実に再現。個別家庭の特性を反映した多様な疑似データを生成します。
2. プライバシー保護に配慮
家庭の電力データを活用して学習したAIモデルを利用することで、個人情報そのものを外部に出すことなく、
リアルな電力使用パターンを再現できる仕組みを実現しました。これにより、プライバシー保護とエネルギー分野の研究・開発促進の両立を可能にします。
3. あらゆる生活パターンに対応
気温や曜日、祝日などの条件を設定して生成可能。特定の条件下における電力需要の分析・予測に幅広く活用できます。
法人・個人を問わず、エネルギー関連のサービス開発・評価・研究を行いたい方に向けて、本研究成果として開発した「電力需要データ生成AIモデル」を、WEBサービスを通じてご利用いただけるようにいたします。これにより、エネルギーマネジメントの研究やサービス開発において、プライバシー保護と実用的な検証の両立を可能にするデータセットを手軽に入手できるようになります。
AIモデルによる仮想の需要データの生成は、WEBサービスにて簡単に行え、AIモデルそのものの利用についても研究室の問い合わせにより利用用途を加味した上で提供可否を判断いたします、
<主な利用場面>
1.研究者・大学など
実データが入手困難な中でも、リアルな需要データで予測モデルやエネルギーマネジメントアルゴリズムの検証が可能。
2.スタートアップや企業
電力の需要予測、HEMS(家庭用エネルギー管理システム)、VPP(仮想発電所)のアルゴリズム開発・検証が迅速に行える。
3.教育機関・学生
電力データを使ったAI・データ分析学習の教材として活用可能。
<特設WEBサイト(こちらのサイトからWEBアプリへアクセス可能です)>
https://house-demand-diffusion.vercel.app/
<AIモデルそのものの利用に関する問い合わせ>
東京大学 大学院工学系研究科 田中謙司研究室までお問い合わせください。
本モデルを利用可能とすることにより、これまで個人情報の壁によって難しかった家庭電力の高度な分析やシミュレーションを、利用希望者が安全に、用途に応じた形で利用できるようになることで、新しい省エネサービスや再エネの活用法が次々と生まれていくことを期待します。
将来的に、家庭の電気が技術をより効率的に使われる「かしこい暮らし」の実現で、家計と環境に優しいエネルギーマネジメントが実現するほか、再生可能エネルギーとの連携が進むことで、環境負荷の少ない持続可能な未来が現実のものとなると考えます。
東京大学とUPDATERは、この技術を通じて、世界のエネルギーのあり方をリードしながら、消費者・社会・地球がともに笑顔になれる未来を形にしていきます。
発表タイトル : 「拡散モデルを用いた家庭電力需要データの生成」
(英文:Generation of Household Electricity Demand Data Using Diffusion Models)
著者 : 佐川 大志(東京大学)、田中 謙司(東京大学)
発表日:2025年3月20日
学会名:令和7年電気学会全国大会
主な内容 : :
1.モデル設計
一日を48コマ(30分刻み)として扱い、月や気温、曜日、祝日フラグ、需要家IDなどをモデルへ入力し、条件付けを行う。拡散過程を逆推定するUNetベースのモデルにより、実際の波形に類似した多様な日次需要データを生成。
2.実験および評価
約2万件以上の家庭電力需要データを学習データとし、検証期間において実データと生成データの誤差率や予測モデル構築における精度を比較。
実データに近い振動・ランダム性を再現し、予測検証の精度が実データの場合とほぼ同等であることを示した。
3.今後の展望
コロナ影響や地域・季節の多様性を組み込んださらなるモデル拡張、モデル軽量化による計算負荷の低減。
長期間のシリーズデータ生成や、ID埋め込みベクトルを活用した顧客分類など、他分野への応用可能性を検討。
東京大学 大学院工学系研究科 田中謙司研究室
担当:佐川大志(特任研究員)
お問合せフォーム : https://forms.gle/9Cum4C6r2V4k5db86
株式会社UPDATER 戦略広報チーム 豊島・上田
TEL:03-6805-2228(受付時間 平日 11:00~15:00)
E-mail:pr@minden.co.jp
東京大学 大学院工学系研究科 田中謙司研究室(文京区本郷、以下 田中研究室)と株式会社UPDATER(本社:世田谷区三軒茶屋、代表取締役:大石英司)は、家庭の電力使用パターンをAIで再現する「電力需要データ生成AIモデル※1」を共同開発しています。今般、家庭の電力需要データを拡散モデルで学習したAIモデルを日本で初めて※2WEBサービスを通じて利用可能にする試みを行うことをお知らせいたします。
なお、AIモデルによる仮想の需要データの生成は、WEBサービスにて提供し、AIモデルそのものの利用についても個別の問い合わせにより利用用途を加味した上で提供を行います。
このAIモデルは、家庭の実際の電力使用データを使わなくても、“本物そっくり”に家庭の電気使用データを再現できるのが特長で、個人情報を守りながら、次世代の省エネ・節電サービスの開発に役立つと期待されます。
同研究は、2025年3月18日〜20日に開催された「令和7年 電気学会全国大会」にて発表し、この度、公開を開始しました。
※AIモデルは、生成AIの中でも特定のタスクを実行するために訓練されたプログラムのことです。「AIの頭脳そのもの」であり、何に特化して学習させたかによって違うモデルが存在します。
※東京大学 大学院工学系研究科 田中謙司研究室による自主調査による

開発の背景
「家庭の電力需要データ」はエネルギー管理システムの最適化や需要予測、スマートグリッドの計画など多様な研究分野で重要な役割を担っています。データを活用することで以下のようなサービスを実現することができ、家計にも環境にも優しいエネルギーの未来を実現できる可能性があります。
高度な節電・省エネサービスの登場
研究や開発が進むことで、個々の家庭に合った電力使用最適化サービス(例:電気代が高くなる前にアラート、AIによる冷暖房自動調整など)が普及。
再生可能エネルギーとの高度な連携
太陽光発電や蓄電池と組み合わせた自家消費の最適化がより身近になり、エネルギーの自立性・環境性が向上。
電力システムの安定とコスト抑制
上記のようなサービスが普及することで、社会全体での電力需給バランスの安定に寄与し、停電リスクの軽減や電力コストの平準化にもつながる。
しかし、家庭の電力データは生活習慣や在宅状況などの個人情報を含むため、プライバシーの観点から外部提供が難しく、研究コミュニティでは、実データに基づく解析やモデル検証が十分に行えないという課題がありました。
AIモデルの特徴と意義
今回のAIモデルは、こうした課題を乗り越えるブレークスルーになる可能性があります。AIを活用することで、実データを使わずに、実際の電力使用に近いデータを再現することでプライバシーを侵害せずに検証や開発を進めることができます。これにより、エネルギー分野の技術革新が加速し、消費者にとっても、よりスマートで快適な暮らしを実現するサービスの普及が期待されます。

<電力需要データ生成AIモデルの特長>
1. “実データそっくり”の高精度な再現
画像生成などで使われる「拡散モデル」を応用し、30分刻みで日々の電力使用パターンを忠実に再現。個別家庭の特性を反映した多様な疑似データを生成します。
2. プライバシー保護に配慮
家庭の電力データを活用して学習したAIモデルを利用することで、個人情報そのものを外部に出すことなく、
リアルな電力使用パターンを再現できる仕組みを実現しました。これにより、プライバシー保護とエネルギー分野の研究・開発促進の両立を可能にします。
3. あらゆる生活パターンに対応
気温や曜日、祝日などの条件を設定して生成可能。特定の条件下における電力需要の分析・予測に幅広く活用できます。
電力需要データ生成AIモデルを利用可能に!
法人・個人を問わず、エネルギー関連のサービス開発・評価・研究を行いたい方に向けて、本研究成果として開発した「電力需要データ生成AIモデル」を、WEBサービスを通じてご利用いただけるようにいたします。これにより、エネルギーマネジメントの研究やサービス開発において、プライバシー保護と実用的な検証の両立を可能にするデータセットを手軽に入手できるようになります。
AIモデルによる仮想の需要データの生成は、WEBサービスにて簡単に行え、AIモデルそのものの利用についても研究室の問い合わせにより利用用途を加味した上で提供可否を判断いたします、
<主な利用場面>
1.研究者・大学など
実データが入手困難な中でも、リアルな需要データで予測モデルやエネルギーマネジメントアルゴリズムの検証が可能。
2.スタートアップや企業
電力の需要予測、HEMS(家庭用エネルギー管理システム)、VPP(仮想発電所)のアルゴリズム開発・検証が迅速に行える。
3.教育機関・学生
電力データを使ったAI・データ分析学習の教材として活用可能。
<特設WEBサイト(こちらのサイトからWEBアプリへアクセス可能です)>
https://house-demand-diffusion.vercel.app/
<AIモデルそのものの利用に関する問い合わせ>
東京大学 大学院工学系研究科 田中謙司研究室までお問い合わせください。
今後の展望
本モデルを利用可能とすることにより、これまで個人情報の壁によって難しかった家庭電力の高度な分析やシミュレーションを、利用希望者が安全に、用途に応じた形で利用できるようになることで、新しい省エネサービスや再エネの活用法が次々と生まれていくことを期待します。
将来的に、家庭の電気が技術をより効率的に使われる「かしこい暮らし」の実現で、家計と環境に優しいエネルギーマネジメントが実現するほか、再生可能エネルギーとの連携が進むことで、環境負荷の少ない持続可能な未来が現実のものとなると考えます。
東京大学とUPDATERは、この技術を通じて、世界のエネルギーのあり方をリードしながら、消費者・社会・地球がともに笑顔になれる未来を形にしていきます。
研究成果の概要
発表タイトル : 「拡散モデルを用いた家庭電力需要データの生成」
(英文:Generation of Household Electricity Demand Data Using Diffusion Models)
著者 : 佐川 大志(東京大学)、田中 謙司(東京大学)
発表日:2025年3月20日
学会名:令和7年電気学会全国大会
主な内容 : :
1.モデル設計
一日を48コマ(30分刻み)として扱い、月や気温、曜日、祝日フラグ、需要家IDなどをモデルへ入力し、条件付けを行う。拡散過程を逆推定するUNetベースのモデルにより、実際の波形に類似した多様な日次需要データを生成。
2.実験および評価
約2万件以上の家庭電力需要データを学習データとし、検証期間において実データと生成データの誤差率や予測モデル構築における精度を比較。
実データに近い振動・ランダム性を再現し、予測検証の精度が実データの場合とほぼ同等であることを示した。
3.今後の展望
コロナ影響や地域・季節の多様性を組み込んださらなるモデル拡張、モデル軽量化による計算負荷の低減。
長期間のシリーズデータ生成や、ID埋め込みベクトルを活用した顧客分類など、他分野への応用可能性を検討。
本件のお問い合わせ先
東京大学 大学院工学系研究科 田中謙司研究室
担当:佐川大志(特任研究員)
お問合せフォーム : https://forms.gle/9Cum4C6r2V4k5db86
株式会社UPDATER 戦略広報チーム 豊島・上田
TEL:03-6805-2228(受付時間 平日 11:00~15:00)
E-mail:pr@minden.co.jp